夫婦ごっこ
「キャ~~。」
そう言いながら部屋中を見て回る。


  図々しいわ

朝のうち動かせて 一人寝のダブルベットは
夫婦のベットにして

恒くんのソファーベットに桃音を
寝かせるようにしてきた。


  一緒に寝るんだ~~~

この間の楽しい温泉みたい
心の底でそう叫んでうれしかった。

「ここで寝てるの?すご~~いなんかエッチ~。」

「バカじゃないの。」

私はヒヤヒヤした。

「いいな…恒くんの寝顔って…どんな感じなのかな。
おねえちゃんズルイな 一人占めして。」

「一人占めって…私は奥さんだから。」

そう言いながら気持ちがよかった、


  私は奥さん

そう奥さんだもの。

「明日はいってみたいとこたくさんあるの。
恒くん連れて行ってね。」

「あのね 恒くんは仕事とか忙しいんだよ。
休みだって。」
私が意地悪く言うと

「可愛い義妹の願いだもんな。
あ 紅波も一緒でいいんだろ?」

「ダメよ。おねえちゃんは。
恒くんとデートすんの楽しみにしてたんだから。
留守番しててよ。」


  コイツ…何企んでる……

ムカムカしてきた。
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