夫婦ごっこ
想いに向き合うと…
トボトボと歩いていたら

「紅波。」声がして私は振り返る。

「恒くん……。」

恒くんが立っていた。

「何してる?」少し息が荒かった。

「お邪魔なのかなって……。」

「おまえな……。やっぱり変な勘違いしてる。」

「桃音は?」

「夢の中だよ。」

「恒くん 何してるの?」

「紅波を……探してた。」

「私なんていいんだよ。どうせ好きじゃないんだし。」

あのショックをどう表現しよう。
もう思ってること全部ぶちまけたいのに


それを言うのは・・・・・
私の気持ちをぶちまけてしまうことになる。


だけど…だけどね……

「桃とのこと…誤解してるな。」

恒くんから言ってくれて少しホッとした。


「桃と契約したらよかったって…後悔してるでしょ。」

恒くんが私の頭をポンポンと二度叩いた。

「帰るぞ。桃が帰る時ちゃんとしてないと
おまえ後悔するぞ。
ちゃんと夫婦ごっこしないと。」


  私も抱きついていい?
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