夫婦ごっこ
「そりゃそうよ。ベニーがしっかりやってるから
自分は仕事に集中できるんだから
少し嫌味言ってやったのよ。
でも……いい男ね…男らしいわ……。
家のビオンもいいけど…全く違うタイプね。」

「あ そうかもしれないね。」

「愛してもらいなさい。
あの人少し不器用なんだと思うわ。
素直になれないっていうか…これは人生の大先輩の
男を見る目だけどね。
それにはベニーが素直になりなさい。
もっともっとわがまま言って…甘えて……
なんだかあんたたちってすごくよく似てるのよ。
無理しすぎて…その壁をとらないと
いつまでたっても距離は縮まらないわよ。」


ミミちゃんのお言葉はありがたかった。


素直に……わがままに……
それは私が一番今 なりたい姿だった。

遠慮はいらないよね。
だってもう


うちらの夫婦ごっこは終わるんだもん。



「ありがとう なんか勇気出てきたよ。
沖縄に行くの 旅行~~。一杯わがままになってくる。」

「そうしなさい。
そしてブランドのバックでも財布でも買ってもらいなさい。」


そう言ってミミちゃんが笑った。
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