夫婦ごっこ
パジャマ姿で出てきてダイニングで
向かい合った。

「じゃんけんで食べようか。勝った人から
好きなの選ぶってどう?」

恒くんから出る言葉とは思えなくて笑った。
なんか最近 恒くんのいろんな顔を見てる気がする。

「俺はじゃんけん強いんだぞ~~。
ほら行くぞ~~。」


十貫全て 私のものになった。

「ね~~本当に弱いんだね。」

「紅波が強いんだって。俺のこと・・・
よく把握してるんだな。」

嬉しくて私もはしゃいでいる。

「じゃあ~~恒くんが残念がったウニから~~。」

口に入れようとした瞬間にまた
吐き気をもよおした。

私はその入れようとしたウニを恒くんの口に
持って行くと驚いた恒くんが大きな口を開いた。

「うめ~~ぇ~~って紅波食べなよ。」

「ごめん やっぱうち食べれない。
今日はダメ。具合悪い……。
ごめんね次は全部食べるから 今日は恒くんが食べて。」

恒くんは不服そうだったけど
全部たいらげる恒くんをずーっと観察していた。

「美味しい?」

お腹がグーッて鳴っている。

食べたかったな……せっかく買ってきてくれたのに。
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