夫婦ごっこ
新しい生活
「あいつらとは あんまり付き合うなよ。」
なんだかカリカリしてる恒くん

「ここの家のことはあんまり聞かなかったけど
嫌いなの?優しそうな人たちだったけど。」

「あいつはどうも苦手。」

確かに恒くんのペースをみだしてるから…

「そう?男らしくて素敵だったけど~~
筋肉モリモリ~~って感じで大らかで何より
奥さんめっちゃ美人~~同僚だったの?」

「ああ…。」めんどくさそう・・・

「そしたらすぐに結婚しちゃったんだ。」

少し間をおいて
「俺と彼女は大学も一緒。」

「そうなの?あのチャラついてる大学生の恒くんを
知っている人なんだ~~。」

恒くんは返事をしないで

「散策行くぞ。」と立ち上がった。

そしてこの間買ってくれたカーティガンを
持ってきて

「夕方は肌寒いからな。」

ちょっと優しい……嬉しくなった。


「外に出るので…演技すっからな。」

「え?何の?」

慌てて後をついていく。
エレベーターを出てエントランスから
外に出ると恒くんが
私の手をにぎった。


「新婚だからな。」
ぶっきらぼうないい方だったけど
また私はキュンとしてしまった。
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