夫婦ごっこ
「起きて 起きてよ~~。」

恒くんをやっと起こして まだ朝日の昇らない
薄暗いオレンジ色の空を見ながら歩いた。

「ふぇ~~~」恒くんのあくび。

「もう!!せっかくこんな素敵な風景にやめてよね。」

「俺はもう勘弁な。朝 弱いんだよ。」

「つまんないの~~。
よく朝帰りしたけど向こうの朝もそれなりに
キレイだったけど こっちはもう迫力あるね~。
ほら…真っ赤だよ。朝日が昇るわ。」

恒くんの手を自分からとった。

「新婚だからね。」と笑った。

「キャ~~~」真っ赤な太陽が昇ってきて空も真っ赤になった。

「なんだか…悪いものから解放される気がする。」
私は息を大きく吐いた。

「悪いもんって…?」

「私についてるダメなもの…。」

緑の間から出て来た朝日に感動した。
そしてその感動を誰かと共有してるって素敵。

静かに恒くんを見ると
横顔が真っ赤に染まって…めっちゃカッコいい…。

  あ・・・・・・。
  もしかして私………。

この感情が…もっちゃいけないものなのか
一瞬気になったけど……

恒くんは 私の同志なんだし……
これは特別な感情じゃないそう思いこむ。
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