夫婦ごっこ
学校も退学になって
いい子返上して二年がたって
そろそろそんな毎日にも
少しづつ飽き始めて来た頃だった。


久々に帰ってきた家の玄関に
見慣れない男の靴があった。


中に入ると笑い声

私は勢いよくリビングに
入って行った。

家族の目が刺さった。
いつものこと

洗面所に向かおとしたら

「べ……にか?」
客人の声だった。

ふり向くとそこにいたのは
昔 ご近所さんだった
おにいちゃんだった。


「あれ・・・?恒くん。」

おにいちゃんはすっかり大人で
スーツなんかきていた。


「うわ~~ビックリだよ。」

おにいちゃんが寄ってきた。

「ずい分変わったね。」

「いい子返上なの。」

「あはは~~そうだないい子
頑張ってたもんな。」


おにいちゃんはそう言うと
ニッコリ微笑んだ。
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