夫婦ごっこ
なかなか戻ってこない恒くん
「大浦はね エリートなんだよ。多分もうすぐ
昇進すると思うよ。奥さんもいろいろ大変だけど
支えてあげてよ。」
上司の桜井さんがこっそり教えてくれた。
「エリートですか?」
「かなり優秀だから期待してるんだ。
だから今日の結婚式もお偉いさんたちがいるでしょ。
期待できない奴は…たとえば前みたいなね……
結婚式はあのテーブルはなかったからね。」
引きあいに出されて前さんが気の毒だった。
そんなこととも知らずに前さんは 上機嫌。
「いい人ですよね。前さん。」
「いいやつだよ。まっすぐで裏がない。だけど
あれじゃいつまでたってもダメなんだよな。」
「社会ってむずかしいんですね。
親が子供にまっすぐな人間になりなさいって言ってるのに
社会に出ると裏があってずるい人間の方が評価が
高いなんて……。」
桜井さんが呆気にとられていたから慌てて
「あ・・・ごめんなさい。私ったら……。」
「いやいや そうだよ。全くその通りだよ。」
と笑った。
「うちの夫はその裏があってずるい人間なんですね。」
「いやいやそれ以上にとても優秀で気配りの
できる男だよ。」
桜井さんと乾杯をした。
「大浦はね エリートなんだよ。多分もうすぐ
昇進すると思うよ。奥さんもいろいろ大変だけど
支えてあげてよ。」
上司の桜井さんがこっそり教えてくれた。
「エリートですか?」
「かなり優秀だから期待してるんだ。
だから今日の結婚式もお偉いさんたちがいるでしょ。
期待できない奴は…たとえば前みたいなね……
結婚式はあのテーブルはなかったからね。」
引きあいに出されて前さんが気の毒だった。
そんなこととも知らずに前さんは 上機嫌。
「いい人ですよね。前さん。」
「いいやつだよ。まっすぐで裏がない。だけど
あれじゃいつまでたってもダメなんだよな。」
「社会ってむずかしいんですね。
親が子供にまっすぐな人間になりなさいって言ってるのに
社会に出ると裏があってずるい人間の方が評価が
高いなんて……。」
桜井さんが呆気にとられていたから慌てて
「あ・・・ごめんなさい。私ったら……。」
「いやいや そうだよ。全くその通りだよ。」
と笑った。
「うちの夫はその裏があってずるい人間なんですね。」
「いやいやそれ以上にとても優秀で気配りの
できる男だよ。」
桜井さんと乾杯をした。