夫婦ごっこ
恒くんが戻ってきたのはもう明るくなってきてから

ダブルベットがドスンと沈んだ。

「ちょ・・・・。」

スーツのまま恒くんがあおむけで眠っている。

「ダメだよ。脱がないと……。」


「ん……いい…もうこのまま寝る……。」


「恒くん……恒くん…風邪ひくよ……。」

さっきみんなが呼んでいた

「つんく……起きて……。」


「いいって…つぅも…おいで…一緒に…寝よ…。
つぅ…ごめん……おいで……。」
そう言うと寝息に変わった。


  つぅ………?

恒くんの昔の女・・・・・・


  つぅって言うんだ。

そしてその つぅも…恒くんをつんく って呼ぶんだ。


恒くんの過去なんてどうでもいいことなのに
そうそうチャラ男で 女なんてたくさんいたんだろうし
別にどうでもいいことだったけど


結婚する相手はその人なんだろうって
思われていた昔の女……。


どんな人なんだろう……


千鶴さんなら知ってるはずだから…聞いてみようかな。


もう別にどうにかなることではないし
そんなこと私にとっては契約上どうでもいいことで
だけど…だけど凄く気になっていた。
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