男子校の七不思議?【BL】


「……幸せか?」

ちょっと八つ当たりしたくなった。
あんまりにも彼が嬉しそうに話すから。
ただ、それだけだった。

「もちろん」

決まってるだろ?と彼は笑う。


「触れられなくても?声が聞こえなくても?」

ジトリと睨みながら問うと、
俺の機嫌が悪い事には気づいたらしく、怒る訳でもない顔で大原が言う。

「会えるものなら、会いたいよ」

「じゃあさっさと会いに行って来いよ」

こんな所で道草食ってないで。
それとも、彼の恋人は何か用事があるんだろうか。

「……そうだな。
じゃ、行ってくる」

スッキリした顔に見えたのは、誰かに言いたくて仕方がなかったらしい恋人の話を出来たからだろうか。

手を振りかえして彼を見送る。

……俺も帰ろうかな。
あと1時間もすれば、きっと千秋も戻ってくるだろうし。

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