男子校の七不思議?【BL】


綻びの無いカーテンと錆びていない窓。

過去のここから見える風景は、きっと今の物より美しい事だろう。

それを大原は見に行ったんだろうか。

同じ物を一緒に見れたなら、きっと、もっと……。


会いたいんだから、しょうがない。
そう納得すると、突然鏡が割れた。

砕けたすべての破片は散らばるでもなく、ただ静かに床に落ちていった。

細かくなった鏡の中に、1つだけ大きめの欠片を見つけた。
それには寄贈された年度が書かれている。

俺はその欠片を拾い、空き教室を出た。


< 34 / 73 >

この作品をシェア

pagetop