男子校の七不思議?【BL】
それよりも俺には気になる事があった。
2人の写真の下に書かれていた文字だ。
『伝説の木の下にて』
……伝説?
「なあ千秋」
「ん?どした?」
あった?とこっちを覗き込んでくる千秋に、アルバムの写真を見せた。
予想通りに写っている人物を気には留めず、後ろの木を見た。
「あ、これこれ!」
「この、伝説って何なんだ?」
ただ綺麗だから見たい。というよりも、
何か伝説があるから、の方が彼が見たがる理由で大きいと思う。
けれどちょっと耳に挟んだ程度、という風に彼は話した。
「あー、うん。まあ伝説なんだけどね。
何か好きな人とその木の花を見ると結ばれるとかなんとかいう……そんな話だったかな?」
「へぇ……」
一瞬ドキリとした。
千秋は確かに“一緒に見に行こう”と言っていた。
でも、まさか、な。
気を取り直して、俺は誘ってみる事にした。
「その木じゃないけど、」
花が咲いていて、綺麗な場所があるから、一緒に見に行かないか?
1人で見るよりもきっと綺麗なんだ。