男子校の七不思議?【BL】
しかし俺の頭の中には、
教師の声も、黒板に書かれた内容も、
机に置いた教科書の文字ですらも入って来てはくれない。
さっきの千秋の言葉と表情がぐるぐると回って出て行かない。
無いはずの冷ややかな視線が俺を見る。
体の奥を冷やされているようだ。
気持ちが悪い。
いっそ吐いてしまえたら、これも一緒に出て行かないだろうか。
そんな事を考えていると本当に何かが込み上げてくるようだ。
思わず口を押えると、斜め後ろの席の千秋に肩を叩かれた。
「気分悪い?」
無言で頷く。
すると俺の代わりに教師に伝え、
保健室行く?と問われると俺を立ち上がらせた。
背中に触れる掌が温かい。