男子校の七不思議?【BL】
「どうした与?!
先生、今度は真っ赤です!どうしよう!」
頬が熱いのは自覚症状もある。
そしてこれは体温が高い訳でもない。
だから慌てないでくれ、千秋。
「もう大丈夫そうだね、教室戻りなさい」
「いや、でも凄い赤いって!」
にこやかな保険医と、心配する千秋。
「はい、大丈夫です。
大丈夫だから」
千秋をなだめながら、
額に向かい伸びてくる手から逃れるように立ち上がる。
噂が本当なのか、ただの白昼夢なのかは解らない。
今言える事は、俺を喜ばせて一体どうするつもりだ、という事だけだ。
言う相手が誰だか知らないけれど。
教室へ戻る道すがら、千秋が尋ねてきた。
「で、どんな感じだった?」
「何が?」
尋ね返すと、いつものように嬉々とした顔を見せた。
「未来スプーンだよ!何が見えてたんだ?」
また、自分の顔に熱が集まるのを感じた。
…………勘弁してください。