男子校の七不思議?【BL】
「相談って……」
その辺に適当に座り、一体なんなんだ、とため息を吐く江崎に心底同情する。
「悪いな、アイツ新聞部だから人から話聞くの好きなんだよ」
別に嘘は言っていない。
「ああ、何か学校新聞あるもんな……最近ホラーばっかみたいだけど」
そう言って、けれど前よりはマシかと、俺も江崎も苦笑する。
千秋が部長になる前は、学校中のある事ない事書き散らしたゴシップ記事ばかりだった。
それは今じゃ見る影もないけれど、前よりかは健全だし誰も迷惑を被っていないからと、割と受け入れられているのが今のオカルトまみれの新聞だ。
「三宮も新聞部だったっけ?」
「いや、ただの付き添い」
何かを迷うように聞いてくる江崎に、俺は小さくつぶやいた。
「だから俺は何にも書かないし噂も撒かない」
「……見るからに口堅そうだよな」
ふぅ、と息を吐くと江崎は話を始めた。
「俺、アイツ――井桁(いげた)が好きなんだ」
と、同室者への思いを告白してきた。
どうやらこっちでも、お悩み相談室が開かれるらしい。