男子校の七不思議?【BL】


「何もしてない」

とりあえずやましい事は何もないと、俺は返した。


「いや、じゃあさあ、何で江崎は脱いでるの?!」

「何なの?!江崎何なの?!」

前者は千秋、後者は井桁だ。
井桁の反応から、まだ脈有りなんじゃないかと思う。


俺と江崎はそれぞれの同室者に理不尽に問い詰められている。

「誤解だ!」

そう叫ぶ江崎に俺も続けた。


「そうだ、井桁、江崎の目を見るんだ!」

嘘を吐いているような目に見えるか?と、俺は問う。
その言葉に、じっと彼は江崎を見つめた。


目を合わせて十数秒。
俺はボソッと江崎に言う。

「今だ、いっそ今告ってしまえ」

ちゃんと耳に入ったらしい江崎は、ゴクッと唾を飲み込み、井桁に告げた。



「井桁!好きだ!」


「俺も!……はっ?えっ?!」


思わずと言ったように井桁は答えた後、慌てた声を上げる。
その顔は徐々に赤に染まっていく。


……この状況で、一番訳が分からないのは千秋だと思う。

告白の後ぽかーんと口を開けてこちらをただ呆然と見ているだけだから。

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