男子校の七不思議?【BL】
File 06:ヒトツニナリタイ
千秋が個室に鍵をかけるようになって数日。
まったく会話をしない訳ではないけれど、俺に対してだけ機嫌が悪い。
もしくは拗ねているようだ。
そんなに後を引くような事をしたのだろうかと考えてみても、
思い当たる節はこの間の江崎の件以外にない。
あれだって、そんなに大した事でもないように思うのに。
いつも大抵共にしていた登下校も、
ちょっとした隙をついて逃げられている。
そこを逆手にとってわざと隙を作り、そこを狙って部屋から出た千秋を即座に追いかけて、2人で教室まで全力疾走したのは今朝の事だ。
揃って机で荒い息を整えていると、
クラスメイトが、結局の所喧嘩してんのなんなの?と尋ねてきた。
そんな事、俺にだって解らないのに。