キミ色季節。【完】
「じゃそろっと行くわ」
「…うん」
「無理すんなよ」
え…
最後の“無理すんなよ”
って何?
もしかして
あたしがひとりだから
気にしてくれてたのかな…
って
んなわけないか!
競技のことだよね、多分。
でも
ありがとう。
あなたのおかげで
今日も
少しだけ明るくなれた。
あなたと話す
ほんのひとときで
ほら、もう笑えてる。
大丈夫、
麗さん
あなたはあたしが
あなたを好きになった日を
覚えていますか?
それは
3年生の最後の大会。
麗さんは最後ではなかったけど
あたしが最後に
あなたのユニフォーム姿を
見た日でした。