アストロ☆ツイン
「え?」


思わず漏らした声は、ざわめきによって掻き消された。


“アストロ・ツイン”なんて聞き慣れない言葉だからなのか、知っている人はいないみたい。


皆が不思議そうな顔をしていて、今度は教室中の視線が香坂君に注がれた。


だけど、ここにいる生徒達の中で誰よりも驚いていたのは、きっと自分(アタシ)だったと思う。


皆と同じように教卓に視線を遣ると、満面の笑みの香坂君と目が合ってドキッとした。


「俺も、聖夜(イヴ)が誕生日やねん!」


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