アストロ☆ツイン
香坂君の言葉にどう返せばいいのかわからなくて、無言のまま戸惑ってしまう。


すると、彼はクスリと笑って、何事も無かったかのようにまた店内を物色し始めた。


「これなんかイイんちゃう?」


「うん……」


まるでさっきの話なんて忘れてしまったかのような香坂君に、あたしはただ頷く事しか出来ない。


だけど、彼は雑貨屋でクリスマスグッズを購入した後も、【アストロ・ツイン】の話には触れて来なくて…


あたしもまた、そこに触れる事は出来なかった。


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