君の声

サチの叫びが聞こえてくる気がする…。



僕は再びサチの家に行った。


「やっぱり教えて下さい!」

「まぁ、あなたまだ諦めてなかったの?何度いらしても無駄です!私ここをクビになったら行くとこないんです!」

「ご両親に会わせて下さい。僕が直接聞きます!」

「危険です!お嬢様があんなふうになられたのはあなたのせいだっておっしゃっているんです。顔を出したら何をされるかわかりません…!」

そんな…

そんなに凶暴なご両親なのか!?



そんなはずない。

きっと話せばわかってくれる…はず。


「お願いします!」

「………」


お手伝いさんが渋々取次に行ってくれた。




「草野さん、やっぱり駄目です。顔も見たくないとおっしゃっております」

「はぁ……。……ごめんなさいっ!!」

「ちょっと!草野さん!!」


僕はお手伝いさんをすり抜けて、強引に中へ入って行った。

…命懸けだった。


「おじゃまします…!」

「ちょっと!どうして中に!?」

「不法侵入で訴えるぞ!」

「お願いします…、あおいさんに会わせて下さい!きっとひとりで苦しんでると思います…」

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