君の声

「大丈夫よ。知らないって言い張ったからね、諦めて帰っていったわ」

「すみません…」

「サチさんには言ってないけど、警察の方が…、隆義くんにサチさんを誘拐監禁の容疑がかけられる恐れがあるとおっしゃっていたわ…、私心配で…」

「そうですか…」

「サチさんのご両親とお話をしなさい、でなきゃこのままじゃあなた逮捕されてしまうわ…!」

「僕のことはいいんですけど…」

「何言ってるの!あなたが逮捕されてしまったらサチさんはどうなるの!?サチさんを幸せにしたいんでしょ!?」

「それはもちろん………サチ!」



サチが聞いていた。



「ごめんなさい…、私………」



サチは真っ青になって…また出会った頃のように怯えていた。



「大丈夫だよ、サチ。僕が絶対守るから!」

「…サチさん、ご飯できた?…ね、おなかすいたわ。とりあえずご飯にしましょう!」





サチは…ほとんど食事に手をつけなかった。



「…………」

「サチちゃんどおしたのぉ?」

「……え?」

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