君の声
「はぁ!?…タカ!」
「よぉ、ハンコくれ」
「誰かと思ったよ。久しぶりだな!おまえアパートまで引っ越して今までどこに居たんだよ?」
「…はい。確かに。ありがとうございましたー」
「ちょっ、ちょっと待てよ!なんでそんなに冷たいんだよ!?」
「…ノブ、今夜ヒマ?」
ノブに再会して、その夜は飲み明かした。
「うっ…、うっ…」
「おい、泣くなよー…、みんな見てるじゃないか」
「いいよ、もう…。どうせ僕は情けない男だよ~…」
「はぁ…、本当だな。まぁ、飲もう」
ノブはそれ以上何も言わずに付き合ってくれた。
翌朝、僕は…
「…ぎゃあああああ!!」
「…っせえな、何だよ!?朝から…」
「ぼ、僕はそんな趣味はないっ…!」
「え?…おまえ、覚えてないの?ムフフフフ…」
「何だよっ、気持ち悪い!」
「それはこっちが言いたいよ、おまえが勝手に脱いで俺に抱き付いて離れなかったんだぞ!酔ってそのまま寝ちまっただけだろうが…」
「え…?」
「服着ろよ。…朝っぱらからうるせ…ふわぁ~…」
「…そうか、ごめん」
うっすら記憶が戻ってきた。