君の声
福ちゃん

「あおい、いっそのこと本当にアメリカに留学したらどうだ?海外までは追うまい」

「ご主人様、奥様がお呼びでございます」

「おう、今行く」




タカ…

ごめんね……



「……っ、…うっ、………っ」



抑えようとしても、涙が勢いよく出て止まらなかった…。



タカ………







「行ってきます」

「お嬢様、お待ちください!もうすぐガードマンが来ます!」

「あ…、今日は早く行かないといけないから…、明日からでいいって言っといてくれますか」

「でも…!」

「絶対に大丈夫だから!お願いします!じゃ!」

「あー…」



なんて言って、いつものように学校に行くふりをして、訪れたのはさくら園…。




「痛っ…、こらぁ~!」

「ごめんなさーい!…あ!サチちゃんだ!」

「私もいれて!えいっ」

「きゃー」



子供たちは雪合戦をしていた。
私も仲間に入れてもらい、童心にかえった。


なんだか久しぶりに開放的な気分…。

久しぶりに…笑った。





「みんなー、おいもが焼けたわよー」

「はーい」

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