君の声
「…サチ?」
ぼーっとしていて、この時はサチの気持ちが読めなかった…。
サチのことが気になりながらも、僕は眠ってしまった。
その間にサチが傷付いて居なくなってしまうなんて、思いも寄らなかった…。
「お、目が覚めたな。気分はどうだ?」
目を開けると、ノブがいた。
「見舞いに来てくれたのか…?」
「3日も出勤しないなんて、さすがに心配になってな。どうせろくなもん食ってないんだろ?」
「そんなことないよ、サチが一生懸命看病してくれるんだ。…あれ、…サチは?」
「知らねぇ」
「知らねぇって…、ノブ来てくれた時居ただろ?」
「ああ、居たな。」
ノブが来たからどこに隠れてるのか?
起き上がって、サチを探した。
「サチー…」
「…出て行ったんじゃね?」
「なんで!?サチは……おまえ、サチになんか言った!?」
「…別に大したことじゃないよ」
玄関を見ると、ずっと置いてあったサチの靴がなかった…。
僕は慌てて、サチを探しに出た。
「おいっ、おまえ大丈夫なのかよ!?」