君の声

だけどそんなことしたらまたふりだしに戻ってしまう…。

ちゃんと認めてもらえるように頑張ろうって決めたんだ。

ぐっと堪えて家に帰った。






「ただいま…」


玄関に入ると、いきなり両親揃って立っていた。



「警察から電話があった。あおい、今夜から1週間謹慎部屋へ行きなさい」

「えっ、私が!?」

「あおい、嘘つきは最低だぞ」

「だって…、あの人本当に乱暴なことを…」

「いい加減なこと言うんじゃない!」

「…………」

「学校のテキストだけ持って行きなさい。携帯もだめよ」



そんな…。



確かに悪ふざけが過ぎたかもしれない。
…だけど少しくらい私の言うことも聞いてほしい…。

私の気持ちを…




謹慎部屋……

あるのは薄い布団と狭いトイレ…、持たされたテキストだけ…。

3畳くらいで窓もない。
どこまで窮屈な思いをすれば許されるのか。

携帯もとられた…。

タカとおしゃべりもできない。
助けを求めることも…。

タカにもらったこのペンダントだけは…


「…うそっ、ない…なんで!?」

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