君の声
覚醒
「やっぱり!度々本当にありがとうございます。ははは、それにしても私、よく落としちゃうんだな」
「ふふふ」
なんてあたたかい笑顔…
「じゃ…」
「あ、あの…、また何か落としたら…よろしくお願いします。…何言ってんだ、私…ははは…」
「うん。わかったわ」
なんだかあたたかくて、私はしばらくそこでぼんやりしていた。
―ブー、ブー、ブー…
「はい」
『サチ!やっとつながった、何かあった!?大丈夫か!?』
「タカ~、どうしよう…!……あ」
田中さんが来た。
「お嬢様、申し訳ありません、遅れてしまいました」
「…じゃあまたね、ばいばい…」
「お友達ですか?」
「ええ…」
タカと話す間もなかった…。
帰るのが怖かった…
帰り着くと、田中さんが私を、真っ先にお叱り部屋へ連れてった。
そこに、両親とお叱り組6人が円になり、私は真ん中に座らされた。
「本当の娘じゃないと、いつからそんなことを思っていたんだ?」
「…小4くらい…です」