まだ、君を愛してる.doc
きっかけはこうだ。僕が出張から帰った翌日、愛花が勝手に鞄を開けていた。出張に使う鞄は、通勤には使わない。だから、そのまま開けずに置いた。洗濯物は出しておいたし、愛花が僕の鞄を触る理由がない。
なのに、開けたのだ。そして、そこに僕の知らないものが入っていた。みりからのメッセージカード。彼女がそんなものを忍び込ませた理由、それをわかる術はない。ただ、あの日、僕の部屋を訪れ、知らぬ間に忍ばせたのだろう。
“とっても楽しかった。また、逢いたいな。”
この一言に愛花はキレた。
< 51 / 89 >

この作品をシェア

pagetop