まだ、君を愛してる.doc

一人での夕食も、数ヶ月経つと寂しさも一入になる。ふとした時に、涙が浮かんだりとかも当たり前だ。
今日も寂しさを噛みしめながら、テレビに話しかけたくなる。楽しかったあの頃。テレビが面白くなくても、愛花との会話が楽しさを増してくれていた。どうして、こんな風になってしまったのだろう。考えても埒があかないのだが、無限ループとなり繰り返される。意味のない行為、こうやって自分を追い込んでいく。
「・・・愛花。」
また、彼女の名を呼んでいた。顔を合わせばケンカばかりだったのに、別れていると、想ってしまう。人間の心理と言うのは、時として本人ですら理解出来ない。いくつもの自分がいる。そう考えると辻褄が合う感じだ。
「何、考えてるんだ！」
両手で頬を強く叩いた。気合いを注入するとでも言うのか、とにかく気持ちをリセットした。
「テレビは止め、止め。」
テレビを消し、パソコンを点ける。受動的なものはダメだ。余計な事ばかり考えてしまう。やはり能動的にしている方が、そこに注力し愛花を忘れさせてくれるはず。
まず、facebookを開いた。すると、意外な通知があるのに気がついた。僕の隣にいる新島さん、彼女から友達になりたいと申請があったのだ。
「なんで、知ってるんだろ？」
一応プロフィールに、会社名なりは入れているが、これまでこう言った申請はなかった。あまり知らせてもいないし、こちらから友達申請をするのもない。なんとなく始め、つらつらと趣味の事を書くだけだから、それも備忘録的に書くだけだから、必要なかったのだ。
でも、断るのもおかしいだろう。まして、明日も会社で会うのだ。
「じゃ、友達になりますか・・・」
何の気なしにそうした。
「これでいいかな。」
すると、すぐにアクションがあった。チャットが飛んできたのだ。
「えっ？！」
さっきも話した通り、僕のfacebookはfacebookに非ず、こんな機能があるとは夢にも思っておらず、驚きの声をあげていた。