君というヒカリ。
1件のラブホ。
あたしは躊躇するまでもなく、中に入った。
部屋に通されても終始無口で。
「結ちゃんって、男に慣れてるんだね。
やっぱり援交してるんだ?
まあそうでもなかったらあんなとこ歩いてないよね。」
どんな話をされてもあたしは表情1つ崩さず制服を脱ぎだした。
「話、いらない。
ヤりたいんでしょ?
なら、さっさと終わらして。」
相手の事も自分の事もどうでもいい。
興味を持たれるのも嫌いだ。
いちいちヤった男の顔、名前、過去なんか覚えてない。
1日だけの関係。
そいつとはもう二度と会わない。
付きまとわれるのもイヤだ。
だからどいつでもその1回きりで関係は、終わる。
「良いねぇ。
その1匹狼的な瞳。
クールな女はそそるよ!
じゃあ、早速行かしてもらうわ!」
あたしの体は氷のように冷たい。
何でかな?
いつからあたし、
こんな女になったんだろう。
夢もない。
家族もいない。
恋人も、友達もいない。
コイツが言うように、
あたし、本気で1匹狼だわ。