さくらの山に友だちはきえて
クマがじっとしていると、女の子はおそるおそる手をのばしてクマにさわりました。

クマは女の子の手をちょっとなめて、自分の手を重ねました。

女の子は、寝そべっているクマの首にもたれかかりました。
首には白い月のもようがあります。おひさまのにおいのする月でした。

クマは、また言ってみました。
「ありがとう。約束を守ってくれたんだね」

「うん…」

今度は通じました。でもどうして、女の子は泣いているのでしょうか。
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