日常的幸福論~もうひとつの話~
レオはふてくされてソファーにごろんと横になった。
「(アスカはサエといつでもキスできるから今回はボクが勝ったことにしてよ)」
「(ふざけんな。ダメに決まってるだろ?)」
頬を膨らませているレオ。
少し可哀想だと思って、ホットミルクでも作ってやろうとキッチンへ向かった。
牛乳を温めているといつの間にかお風呂から出た沙依が俺を呼んだ。
「どうした?」
寝室で携帯電話を片手に俺を手招きしている。
「悠一から連絡きてまだ撮影が長引いてるんだって。ねぇ、今夜レオ泊めちゃダメかな?」
「あぁ、いいぜ。じゃあレオに言ってくるか」