日常的幸福論~もうひとつの話~
レオを抱きかかえ寝室のベッドに静に寝かせる。


「風呂、入ってくる」


レオを起こさないように小さな声で沙依にそう言うと沙依も声を出さず大きく頷いた。



シャワーを浴び寝室に戻るとレオの隣に沙依が寝ていた。


レオを挟んで俺も横になった。


所謂、川の字ってやつ。


沙依と結婚する前はただ単に寝るだけでしかなかったキングサイズのベッド。


買った当時は別に大きくなくてもいいって思ったけど、


大きくて良かったなって、沙依とレオの寝顔を見ながら思った。


いつか、


いつか本当に沙依と俺の子どもと川の字っていうのもしてみたいな。
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