日常的幸福論~もうひとつの話~
舞台の上には俺と年齢がそう変わらないような女の人がふたり。
最初にでかい声を出した女の人は黒いスーツを。
その隣にいる女の人は白いワンピースを着ている。
「あの黒い服着てる人ね、あたしたちの2つ先輩で麻生凛子って人なんだよ。綺麗だよねぇ」
起きた俺に気付いた彼女は小さな声で俺に耳打ちした。
『死んでる!?私、死んでしまったの!?』
『心は死んでしまっているがまだあんたは生きている』
『あなたは誰!?はっ…まさか、まさか死神!?』
『死神?まぁ…似たようなものか…』
『死神なのね!?あぁ、早く私を消し去って!!こんなつまらない世界から一刻も早くいなくなりたい!!!』
『まぁ、そう慌てるな。死ぬことはいつでもできるがやり残したことはないのか!?』
ストーリーは……
夢も希望もなくした主人公が自殺しようとするとこから始まる。