日常的幸福論~もうひとつの話~
「1740円ね」
目的地に着くと運転手は業務的にメーターに表示された金額を口にした。
ちょうどの金額で渡し、あたしは急いでタクシーを降りた。
「沙依っ!!!」
声のした方を振り向くとさっきまで電話で話ていた悠一が大きく手を振っている。
「いらっしゃい!今ちょうど休憩に入ったから迎えにきたぞ」
「ありがとう。いくら監督の悠一が誘ってくれてても一人で入るのちょっと不安だったから助かったわ!!あっ、飛鳥は!?どこっ!?」
「飛鳥は……あっ、ん~スタジオの中だけど……」
何故か歯切れが悪い悠一。
「なによ?そっちから呼んだのにまさか飛鳥いないの!?」
「いる、けど……」
「はっきりしない男ね。飛鳥、どこよ?」
そう問いただすと悠一は深くため息をついた。
そして小声で
「今は行かない方がいいかも……」
と、言っていたのをあたしは知らなかった。
目的地に着くと運転手は業務的にメーターに表示された金額を口にした。
ちょうどの金額で渡し、あたしは急いでタクシーを降りた。
「沙依っ!!!」
声のした方を振り向くとさっきまで電話で話ていた悠一が大きく手を振っている。
「いらっしゃい!今ちょうど休憩に入ったから迎えにきたぞ」
「ありがとう。いくら監督の悠一が誘ってくれてても一人で入るのちょっと不安だったから助かったわ!!あっ、飛鳥は!?どこっ!?」
「飛鳥は……あっ、ん~スタジオの中だけど……」
何故か歯切れが悪い悠一。
「なによ?そっちから呼んだのにまさか飛鳥いないの!?」
「いる、けど……」
「はっきりしない男ね。飛鳥、どこよ?」
そう問いただすと悠一は深くため息をついた。
そして小声で
「今は行かない方がいいかも……」
と、言っていたのをあたしは知らなかった。