日常的幸福論~もうひとつの話~





愛理ちゃんが帰ってしばらく考えた。



マキちゃんが飛鳥を?



ううん、考えすぎだよ。



だって、飛鳥のこと本当に尊敬してるみたいだし……。




「愛理ちゃんがあんなこと言うから気になっちゃうじゃん」




「あんなことって?」




えっ?



声が聞こえて顔を上げると仕事から帰ってきた飛鳥とマキちゃん。



「沙依さん、ただいま戻りました」



「あっ、お帰りなさい。もうそんな時間?ごめん、夕飯の仕度してないんだけど」



愛理ちゃんが帰ってから結構考え込んでいたのか窓から見える外は暗くなっていた。



「今、作るね」



「いいよ。お前なんか疲れてるっぽいからなんか出前取ろうぜ」



飛鳥がキッチンに向かうあたしを制し電話を手に取った。



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