ルージュ ~盲目の恋に溺れて~
第四章 斜陽
噛み合わない歯車
冷蔵庫の野菜室の引き出しを開けて食材を入れていた。
トマトやナスやニンジンなどを整理しながら入れていく。
最後に残ったのは白いポリ袋から、はみ出していた太いネギだった。
ネギを掴んで野菜室に入れる。
引き出しを閉めてキッチンからリビングへ移動した。
ソファの背もたれに羽織っていたコートを脱いでかける。
スクールバッグから教科書とノートを取り出す。
ガラステーブルの上に広げる。
もうじき期末試験だ。
前回、失敗したので今回は身を入れて勉強する予定だ。
古典の教科書の漢文に目を通す。
集中力が高まってきた時だった。
人の視線を感じた。
寝室のドアの方を見ると、葵が立っていた。
上下スウェットを着た葵は髪に寝癖がついているところを見ると寝ていたんだろう。
「今日、会社休みだったんだ。いつも通り学校の帰りにスーパー寄って食材買ってきたからね」
明るく声をかけても葵は知らんふりだ。
葵は無表情のまま佇んでいる。
感じ悪い。
あのケンカ以降、葵はほとんど笑わなくなった。
トマトやナスやニンジンなどを整理しながら入れていく。
最後に残ったのは白いポリ袋から、はみ出していた太いネギだった。
ネギを掴んで野菜室に入れる。
引き出しを閉めてキッチンからリビングへ移動した。
ソファの背もたれに羽織っていたコートを脱いでかける。
スクールバッグから教科書とノートを取り出す。
ガラステーブルの上に広げる。
もうじき期末試験だ。
前回、失敗したので今回は身を入れて勉強する予定だ。
古典の教科書の漢文に目を通す。
集中力が高まってきた時だった。
人の視線を感じた。
寝室のドアの方を見ると、葵が立っていた。
上下スウェットを着た葵は髪に寝癖がついているところを見ると寝ていたんだろう。
「今日、会社休みだったんだ。いつも通り学校の帰りにスーパー寄って食材買ってきたからね」
明るく声をかけても葵は知らんふりだ。
葵は無表情のまま佇んでいる。
感じ悪い。
あのケンカ以降、葵はほとんど笑わなくなった。