ルージュ ~盲目の恋に溺れて~
「女を舐めんじゃねえ!」
花音は私以上に怒り狂った。
鋭い目付きで拳を振り上げカウンターを叩く。
葵には不信感を抱かざるをえない。
どうして嘘をついたんだろう?
訳がわからない。
なんとなく胸騒ぎがする。
「なんで嘘つく必要あったの?」
カウンターを叩き続ける花音に問う。
「さあ? 夏休みもその『おふくろ』から電話あったんでしょ? もう、そこから猿芝居始まってない?」
「うん。そうだね。私、バカだね。葵を信じてた。お母さんの存在も」
「誰でも信じるよ。疑う奴いないって」
「私、嫌われてるのかなあ? だから、葵は逃げたのかも」
「さあ? でも、嘘はいけない」
深いため息をつく。
片手で頬杖をついた。
花音は私の話に付き合ってくれてバイト中なのに仕事をサボっている。
「6月に交際がスタートして夏休みに怪しい『おふくろ』から電話かかってきたんだよね? そもそも怪しい『おふくろ』は何者かってことになる」
「そうだね。誰だったんだろう、あれ」
「女」
花音は私以上に怒り狂った。
鋭い目付きで拳を振り上げカウンターを叩く。
葵には不信感を抱かざるをえない。
どうして嘘をついたんだろう?
訳がわからない。
なんとなく胸騒ぎがする。
「なんで嘘つく必要あったの?」
カウンターを叩き続ける花音に問う。
「さあ? 夏休みもその『おふくろ』から電話あったんでしょ? もう、そこから猿芝居始まってない?」
「うん。そうだね。私、バカだね。葵を信じてた。お母さんの存在も」
「誰でも信じるよ。疑う奴いないって」
「私、嫌われてるのかなあ? だから、葵は逃げたのかも」
「さあ? でも、嘘はいけない」
深いため息をつく。
片手で頬杖をついた。
花音は私の話に付き合ってくれてバイト中なのに仕事をサボっている。
「6月に交際がスタートして夏休みに怪しい『おふくろ』から電話かかってきたんだよね? そもそも怪しい『おふくろ』は何者かってことになる」
「そうだね。誰だったんだろう、あれ」
「女」