ルージュ ~盲目の恋に溺れて~
ずっと、そばにいて。


私たちは誰もいない浜辺で初めての素敵なキスをした。


▼ ▼ ▼ ▼ ▼


「入って」


遠藤さんが部屋の中に入るよう促す。


私は玄関で靴を脱いで廊下に足を伸ばす。


「こっちだよ」


広々として小奇麗なリビングに通された。


「このソファに座って」


キスをしてから恋の麻薬が体中を巡っていた。


ポワーンとした気分で言われるまま従った。


ソファは三人用ソファで見たところ高級そうだ。


白くてオシャレでシンプルな座り心地がいいソファだ。


「何か飲む?」


「気を遣わないで」


「いや、そんなわけにはいかないよ」


「それなら、ウーロン茶かカフェオレある?」


「ウーロン茶ならあるよ」


リビングにいた遠藤さんはキッチンの方へ行ってしまった。


その方を見ると、あまりの美しさに息を呑んだ。







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