呪われた愛
でも、私たちにはどうすることもできませんでした。




亜紀子が死んでから、私には言葉が聞こえるようになりました。




誰もいないのに、言葉が聞こえてくるんです。




それは、男の声とも女の声とも言えないような、子供の声とも大人の声とも言えないような、低くて不気味な声でした。




いつでも殺してやるよ、どんな方法がいいか、殺される前に自分で楽になった方がいいんじゃないか、痛いのと苦しいのはどっちがいいか、というような言葉でした。




ちなみに、私には今もその声が聞こえてきます。




意識を取り戻してからもずっと聞こえていました。
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