君を救いたい僕ら―愛され一匹狼の物語―
しばらくの沈黙の後、夏樹は解放された。家の近くのコンビニの防犯カメラに帰宅途中の夏樹の姿が映っていたという。
「夏樹」
出迎える裕之に夏樹は目を合わせようとしなかった。
「来なくていいんですよ、こんなところ」
「そういうわけにはいかないよ、夏樹は大事な息子で…」
「会社に戻って下さい。俺は一人で帰ります」
夏樹は裕之を突き放すと、一人駈け出した。
瀬名結子は自殺か、他殺か。
判断が下されないままに、もうすぐ事件から一ヶ月が経とうとしている。
「夏樹」
出迎える裕之に夏樹は目を合わせようとしなかった。
「来なくていいんですよ、こんなところ」
「そういうわけにはいかないよ、夏樹は大事な息子で…」
「会社に戻って下さい。俺は一人で帰ります」
夏樹は裕之を突き放すと、一人駈け出した。
瀬名結子は自殺か、他殺か。
判断が下されないままに、もうすぐ事件から一ヶ月が経とうとしている。