【完】キミがいた夏〜Four years later〜



俺は週末が来るのを待って雛罌粟に向かって親父から借りた車を走らせていた



やっと美鈴にまた会える



4年も待ったくせに、たった1週間がひどく長く感じた



その間アルバイトに明け暮れ、きっちり講義も受けていたものの、綾香に会うことはなかった



避けられているのか



でもこのままにしとくワケにもいかない



綾香ともちゃんと話をしなければ…



目的地まで車を走らせパーキングに止め車から降りると、ネオンと人で賑わい始めた街に紛れ込む



いつもは消えているその看板の前で足を止めると、静かにビルごと見上げた






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