【完】キミがいた夏〜Four years later〜
ママはそんな俺を見て満足そうに紫煙を燻らせながら、当然のようその言葉を口にする
「アサミ?」
「………」
「…ふふっ、女の子達が悔しがるわね」
「…でも今日は一応客として来ましたから」
「あらそうなの?じゃあ何か飲む?」
「はい」
「これから毎回会うことになるかしら?」
ママの意味深な笑顔に俺も苦笑しながら頷いた
今の俺にはそれしか美鈴に逢う方法が見つからないのだから仕方がない
学生がクラブに通うなんて正直かなり厳しい
けれど、何もせずに居座る訳にはいかないから
ママが俺にお酒を用意しようと、灰皿を引き寄せてタバコをそこに押し付ける
それと同時にカーテンの向こうが少し騒がしくなって、勢いよくそこから誰かが飛び出して来た