【完】キミがいた夏〜Four years later〜
その人物は迷うことなく俺の前まで来て立ち止まると
俺を睨みつけながら強い眼差しと口調で叫びだした
「帰って下さい!!」
綺麗に整えられた髪
首まで隠れるホールターネックタイプのドレスとその上に羽織られた質の良さそうなストール
思ったほど肌は露出されていなくてホッとする
「もう来ないでって言ったでしょう?
ここはあなたの来るような所じゃない!」
「…アサミ、落ち着いて…」
激情している美鈴を宥めるようなママの声
カーテンの向こうから女の子達が不安げな瞳をこちらに向けている
美鈴は友達がたくさん出来たのだろうか?
美鈴とは反対に俺は何だかやけに落ち着いていた