【完】キミがいた夏〜Four years later〜
その声を聞いて驚いたのは俺だけではなかった
美鈴は真っ青な顔をして俺を押し退けると、腰まで落ちていたドレスをすぐに引っ張り上げた
「美鈴…」
「ダメ…出てお願い…」
美鈴に再び触れようと伸ばした手を呆気なく拒否される
それは今までの拒絶と質が違うように思えた
見ると美鈴は夏だというのに小刻みに震えている
俺はどうすることも出来ずに、ただ美鈴をジッと見つめていた