【完】キミがいた夏〜Four years later〜
室内でインターホンが鳴り響く音が聞こえる
けれど何の反応もない
自分が避けていると思っていたけれど…
まさか避けられているのは私の方?
そんな嫌な考えが自分の中を占拠していく
ううん…
実家に帰っているのかもしれない
ただ単に出かけているだけなのかも…
たったそれだけのことのはずなのに、不安が心の中から去ってくれない
私は、思わず冷んやりとした渚の部屋の扉を強く叩いていた
ドンドンドン─────────────ツツツ!!!
「渚────!?いないの!?」
本当に?
いないんだよね?