【完】キミがいた夏〜Four years later〜
「そんな…ただの寝言でしょ…」
「あら?そうかしら?」
また意味あり気に笑う沙羅さん
「少なくとも私は、その日からお店の扉を開けて待っていたのよ」
「え…?」
「あなたは必ず来てくれると思ってた」
沙羅さんの暖かな視線
あの日
何かに導かれるようにしてあけたアンティークの扉
『あら?鍵を閉め忘れてたかしら?』
そこにいることが当たり前のように…
2年間ずっと…
「待ったかいがあったわ…
『橘先輩』が美鈴を迎えに来てくれたんだもの」