【完】キミがいた夏〜Four years later〜
ひどい勘違いをしていたのは俺の方かもしれない
今の俺は美鈴の想ってくれていた太陽じゃない
北風と太陽の北風みたいに
無理やり美鈴の心を取り戻そうと
情けない自分のままどうしようもなく足掻きまくってた
俺は4年前から何も成長していなかった
そうじゃない
今、美鈴に必要なのはこんなだらしない俺じゃない
今の美鈴に必要なのは…
俺は水平線の彼方に沈んで行く太陽に自分の掌をかざす
そしてギュッと握り締めた後
暮れていく夕日をいつまでも眺めていた