【完】キミがいた夏〜Four years later〜
渚…
その名前を聞いて頭の痛みより胸の痛みが増していく
昨日は話をするつもりで家まで行ったのに、結局は何も話せないまま追い返されてしまった
そりゃ…
あの状況で話をしても仕方がないけど
「それがさー!渚先輩、めっちゃ綺麗な女の人にナンパされてたの!!」
え?
私はその言葉に反応して、その子の顔を見る
「ナンパ?」
「そうそう、逆ナン!かなり年上じゃないかなぁ~あれは!」
逆ナンって…
こんな学校の正門でそんなことする人が…
「違うわよー!あれは渚先輩の本命よ本命!」
私の考えを遮るように、もう一方から声がして振り向くと
そこにはこれまた渚ファンの別の女の子が立っていて、私たちの間に入って来た