【完】キミがいた夏〜Four years later〜
音の方に顔を上げると、Tシャツを着て戻ってきた渚がバツが悪そうに私を見下ろしていた
「何と言うか…」
「………」
「…いらっしゃい」
「ぷっ…」
私はそんな間の抜けた渚のセリフに吹き出していた
「笑うなよ…とりあえずあがって、お茶入れる」
どうしよう…
自分の気持ちが止められない
渚の近くにもっと行きたい
美鈴…
どうしていなくなったりしたの?
こんな人をどうして一人残して行ってしまうことができたの?
私ならそんなことしない
彼を誰にも渡したくないから…
きっとどんなことだってする